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2013年4月25日木曜日

ピアノの基本と基礎シリーズ 3

少しは参考にしていただければ、と思いつつ、今日もしつこく「拍感」のお話です。

「拍」というと「メトロノーム」。メトロノームには誤解があるようで

「指定の速さでその曲を弾くためのもの」
「メトロノームにぴったり合う演奏が良い」逆に
「メトロノームは音楽的でないから使わない方がいい」

など。どれも違うと言えば違います。

1両の電車が同じ重量であることが大事と申し上げましたが、メトロノームはいわば単なる1車両の重量計のようなものです。決してその電車の速度や乗り心地を決めるものではありません。


まず、ピアノ入門者にはメトロノームは使えません。自分が弾くのに精一杯でメトロノームに合わせるなんてワザ出来ません。そう、メトロノームを使うには

 弾く事に余裕が出来ている
 耳がひらいている
 同じ速さで弾ける

必要があります。

やっと楽譜を読んでいたり頭で考えてから指を動かしているうちは、メトロノームには合わせられません。

なのでまずはメトロノームは使わず、じっくりゆっくり譜読みや部分練習などをしましょう。

そして「弾けるようになった」と思ったら、その曲に合ったテンポはイメージだけ膨らませてぐっと我慢して、最初はゆっくりとメトロノームに合わせて弾く練習をします。一定の速さで難しいところももちろん同じ速さで。出来ない部分は何度でも取り出して練習です。

「ゆっくりだと弾けない」という方が多いですがゆっくりで弾けてなんぼです。もちろん速い練習もして下さい。どんな速さでも「拍」が狂わないようにします。


そして!
それが出来るようになったらメトロノームを取りましょう!!ようやく、その曲らしいテンポを探す段階です。

 間 
 発想記号
 テンポの揺れ

などなど、イメージしていた音楽を表現していきます。そこからが、本当の音楽作りの始まりです。ちょうど外国語が読めて、しゃべれるようになって次は会話、というような。

ここで注意したいのが「モデラートって書いてあるから92」と曲のテンポをメトロノームで決めてかかってはいけません。もちろん参考にはして下さい。けれど自分で感じて、考えるようにしましょう。「ありがとうって書いてあるから言うありがとう」は味気ないですものね。思いのある音楽を創りましょう。


今日はちょっと早めにおやすみなさい






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