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2014年8月22日金曜日

ドビュッシーと真実

ドビュッシーは自分では印象主義ではないと言っていたそうです。

絵画の印象派はモネやルノアールなど。光や影を感覚でとらえ、ラインでなく色彩で描くのが特徴です。確かにドビュッシーの音楽と共通点はある感じです。でも本人がそうでないと言ってるんだったらそうでないのでしょう。

ドビュッシーを最初に弾いたとき、ふわふわして掴み所がなく気持ち悪くて嫌いだったのを覚えています。私が軽くて気持ち悪いと感じたものは決まって深く後々好きになるという勘の悪さがここでも見事に的中し、大人になって弾いたらその深みがしっくりと来て大好きになりました。脱力が大事と言われるドビュッシーのピアノ曲ですが、決して軽い音楽というわけではありません。

たとえば短歌。
山や川や森や草木を歌えずして心理描写は出来ないと言われています。雨の庭にどれだけ心を動かせるかで情景描写の詳細は変わります。ドビュッシーの見事な情景描写にはどんな心理が隠されているのでしょう?


深刻な顔をしてる人だけが人生真面目に生きてるんじゃないですもんね。
豊かな光と影と色彩の中にもラインを感じるドビュッシーです。

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